所長挨拶

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エナジー・ハーベスティングは単なる再生可能エネルギー技術にあらず

 

人類がこれまで生み出してきた技術は、膨大なエネルギーの一部だけを取り出し、そのほか大部分のエネルギーを捨てて、システムを安定動作させるものばかりでした。蒸気機関しかり、電子回路しかり、各種集中発電技術しかりです。太陽光発電施設や大型風力発電もそうです。それに対して、捨てられた小さなエネルギーをかき集めて無駄なく使いつくすようなシステム(もちろん熱力学第二法則に反しない範囲で)が本格的に社会基盤を支えた例は、今のところ皆無と言ってよいのではないでしょうか。

つまりIoT技術のためのエナジー・ハーベスティングは、産業革命以降の人類の技術の在り方を根本的に問い直す大きな挑戦と言えます。環境中の微弱で不安定なエネルギーを使って、一体どんなアプリケーションが実現可能なのか。どんな社会が実現できるのか。アンビエントロニクス研究所では、英知を結集してこの大きな問いに挑みます。

アンビエントロニクス研究所所長
渡邉 孝信

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